理系は32パーセントですって!?
高校生の文理選択、理系に進むのは32パーセントらしいのです!

これは文部科学省の初等中等教育分科会(第122回)配布資料にありました。
2013年のデータなので、もう少し変わっているかもしれません。
が、理系少なくないですか!?
理系に進んだ理由はなあに?
同じ文部科学省の資料には理由は載っていなかったので、
別の資料を見ました。
こちらは、山田進太郎D&I財団とスタディプラスが共同で行った文理選択に関する調査です。
※複数選択可のアンケートです
理系に進学した理由を抜粋してきました👇
1 | 理系で学べる内容に興味があるから | 55.6% |
2 | 理系科目が好きだったから | 54.2% |
3 | 理系進学した後の就職・職業などの将来像が見えたから | 51.5% |
4 | 理系科目が得意だったから | 38.3% |
5 | 自分の目標や夢を追求できると思ったから | 35.7% |
うんうん✨わかるー!
いいですね!
私、実は数学は苦手でしたし、
大学と大学院は化学専攻なのに、化学のセンター試験は60点台でした💦
でも!興味があるから、好きだから頑張れるんですよね!
数学も計算が遅いし、計算ミス多いし、
計算過程が複雑な問題は、解いている途中であっているか不安になってくるし・・・
でも、事象自体には興味があったし、おもしろいなと思えたから
前向きに勉強できました!
文系に進んだ理由はなあに?
同じく、山田進太郎D&I財団とスタディプラスが共同で行った文理選択に関する調査です。
※複数選択可のアンケートです
文系に進学した理由を抜粋してきました👇
1 | 理系科目が苦手だったから | 49.9% |
2 | 文系で学べる内容に興味があるから | 46.8% |
3 | 文系科目が得意だったから | 46.1% |
4 | 文系科目が好きだったから | 45.0% |
5 | 理系科目が嫌いだったから | 32.4% |
ちょっと!
なんだか理由の第一位が「理系科目が苦手だったから」って
後ろ向きすぎじゃないですか!!
そんなに理系科目って嫌い、苦手になりやすいのでしょうか・・・?
理系科目が苦手になる理由は?
ここからは意見が分かれるところなんですが、
私は3つあると思っています。
小学校の実験が動画に置き換わった!
コロナ以降、特に小学校では実験が減ったと言われています。
同じ器具をグループで使って・・・、というのがコロナ渦でよくないとされ、
ギガスクール構想でタブレットが一人一台配られました。
実験ができなかったのは、たった2年程度だと思います。
けれど、例えばその年の6年生は葉っぱが光合成でデンプンを作っているね、の
ヨウ素デンプン反応の実験をできなかったわけです。
生徒たちと実験するには、ちょっとしたコツがあります。
怪我をさせないように、失敗させないように、と目を配らなくてはいけません。
先ほどの例でいうと、葉っぱのヨウ素デンプン反応は、
薄い葉っぱじゃないとうまくいかないんです。
理由は、固い葉っぱだとエタノールで白くならないから。
校内に生えているこの葉っぱがいいよとか、
なかったらすりつぶして漂白剤で加工してとか、
ちょっとしたコツが先生たちの中で受け継がれていると思います。
けれど、、、
タブレットで実験動画が見れるようになり、
実験の得意な先生が異動でいなくなり、
そもそも教員の人手不足で余裕がなくなり、
小学校で実験できる環境が減ってきていると、通っている生徒さん・保護者さんから聞いています。
「どうして?」を知る授業じゃないから
小学校の理科って特にですが「植物を育てよう!」とか
「重さを比べてみよう」「温めたときの大きさを比べてみよう」とか
事象の発見が主な学習になっています。
「不思議だな?」の事象を見つけて「そうなんだ!」と納得するのは、
子どもによってレベルがまちまちだと感じています。
例えば、「温めたときの大きさを比べてみよう」は
「温かくなると大きくなる」の事象を学びます。
けれど、これでは納得しない子もいるわけです。
「どうしてそうなるの?」「なんで温めると大きくなるの?」
「じゃあ、夏の空気と冬の空気は大きさが違うの?」
これをその場でぱっとこたえられる小学校の先生、
いまだにお会いしたことがありません💦
小学校の先生は初等教育のプロだから、理科教育のプロじゃないんですよね。
文系・理系でいうと、文系の方が多いのではないでしょうか。
だから、
「温度が上がると原子や分子の熱運動がね・・・!」とか
「冬のほうが温度が低くて密度が大きいって考えると、
酸素分子をたくさん吸ってることになるのかな⁉」とか
そういうのを答えられる先生、
答えられなかったら
どんなキーワードで検索したら答えにたどり着けるのか、
その答えは正しいのか、ファクトチェックできる先生に出会えるかが
「理科ってたのしーい✨」の気持ちにつながると思うんです。
計算=作業力重視の算数
算数が嫌いな子、多いですよね。
私も小学校の算数は嫌いでした。
小学校の算数、特に低学年って
・手順を覚えて
・ミスなく
・すばやく
計算できることに重きを置きますよね。
その作業速度・作業精度を高めるのに、どれだけの意味があるんでしょう?
良く比較されるのがアメリカの算数ですが(アメリカも州によって指導要領が違う!)
分野によっては電卓を使って算数に取り組みます。
計算をできるようにすることで、論理的思考力を高めよう!ということだと思うんですが、
小学校低学年のうちに計算ばかりさせると、
数学の楽しさ、美しさを感じにくくなるんじゃないかな、と個人的には思っています。
じゃあどうするの?
現状を嘆いていてもしょうがないです。
私個人で、学習指導要領を変える力はないです。
けれど、個人でやっている民間教育ですが、
理科の楽しさを伝えることはできます。
ささやかだけど、「サイエンスって楽しいよ!」
「だから、楽しいと思う学問を学んでね。」
「苦手だけど楽しいと思うから好き」もいいんだよ、と伝えていきたいです!