菌★最強王!決定戦
身の回りには菌があふれていますね!
悪いバイキンだけじゃなくて納豆菌、乳酸菌、みそやしょうゆを作るコウジカビ
最強王図鑑シリーズみたいにバトルできたらいいね!と子どもたちと話して
条件を整えて比較してみました!
バトルの条件はこちら
納豆、乳酸菌、こうじカビ、キムチ(の乳酸菌)が
増殖抑制物質 わさび、 しょうが、にんにく、うめぼし
の中でどれくらい増えるか
においと見た目(コロニーがどれくらいできているか)で比較します。
実験の様子を順を追ってご紹介します!
まずはバトルフィールド作り
培地はこちらのサイトを参考にコンソメ、お砂糖、寒天、お水で作ります。
レンジであたためて溶かして、容器に入れて固まったら
いよいよ菌をぬりぬりしていきます

綿棒に納豆のねばねばをとって、培地に塗っていきます。
蓋をして育つのを待つ時間、ひっくり返して待ちます!!
これは、水滴から他の菌が入ってカビが生えたりしないようにするため。
ペットボトルに50℃~60℃くらいのお湯を入れた保温材を作り、
培地と一緒に発泡スチロールの箱の中で保存します。
こうすると箱の中が40℃くらいの暖かさに保たれて、
菌がすくすく成長するはず!
それとも抑制物質が勝つのか!?
これで4日間待ちます。
4日後。バトル名シーンをご紹介。
本筋の前に面白かったのでご紹介です
ひっくり返さずに培養した培地にはみごとにカビが生えてましたー
実験手順ってとっても大事ですね、と教訓になります。
実体顕微鏡で拡大したカビです

うわーがっつりカビ生えてます!
これはこれでおもしろいかもしれません
さらにこれを光学顕微鏡で観察すると・・・

繊維の菌糸が良く見える!!大興奮でした!
さて、本筋に戻って。
ふたをひっくり返した培地はちゃんと育ってましたよ
コロニー(菌があつまったおうち)ができたのを実体顕微鏡で観察!

「うわー!コロニー!!」
「これが菌のおうち!」
と結構盛り上がりました。
さらに、コロニーを光学顕微鏡で観察すると・・・

これ、乳酸菌です!!うじゃうじゃー!!
これ以外にも子どもたちは自由に
「じゃあこれ見る!」と
自分でプレパラートを作って観察していました。
あとは、それぞれの培地にヨウ素液(うがい薬のあいつですね)をかけると、
ヨウ素デンプン反応で、菌が作り出したデンプン質が観察できます。
菌が作り出したデンプン質=増えて栄養を作り出した量と判定しました!
そして楽しすぎて写真を撮り忘れました
結果発表!!

赤色◎はにおい、みためからよく増殖しているもの、
赤色△はにおい、みためからやや増殖しているものです
納豆菌は増殖抑制剤(わさび、しょうが、にんにく、うめぼし)がないとpH8でした。
増殖抑制剤があるとpHが酸性に傾き、におい、増殖もやや抑えられたかな?という感じでした。
わさび、しょうが、にんにくはチューブのものを使ったんですが、
ラベル表示を見ると、品質保持のためか?クエン酸が加えられているようでした。
なので酸性なんですねー!
乳酸菌は酸性条件下で強いのか、増殖抑制剤があっても強くたくましく!増殖していました。
表のとおり、菌最強王!は納豆菌と乳酸菌でした!
増殖抑制物質が変わったら?とか、
温度が40℃じゃなかったら?とか、
乳酸菌の中でもメーカー変えたら?とか、
またまだ遊ぶ余地のあるテーマだと思います
おおたかの森校でもやりたい子を募って実験したいです!